Webマーケの話

2022年6月28日

WEB広告って何すればいいんだっけ?

今回はWEB広告についてです。
広告代理店出身という事もあり、こだわりはそれなりにあります。

ここからの数回はWEBコンサルとして考えていること、
実際に働くうえでやっていることをまとめます。

WEB広告って?

WEB広告とはその名の通りWEB上で見る広告を指します。
代表的な例だけ軽く説明していきます。

検索広告

まずは検索広告について。
検索広告はGoogleやYahoo!等の検索エンジンで行われる広告です。

結構嫌悪感ある人多いんじゃないかなと思っています。
何かを検索したときに一番上に表示される【広告】って書いてある検索結果のやつです。

WEB広告の中では顕在層にダイレクトアタックできる広告として、
刈り取りに使われることが多いです。

SNS広告

その名の通りSNSで表示される広告です。

各SNSで色々な広告表示方式が取られていますが、
イメージしやすいのは投稿と投稿の間に出てくる広告ですかね。

表示単価がかなり安いので、認知拡大に使われることもあります。
しかし、各SNSが保有している個人情報を元に攻撃対象を定められるため、
検索広告より広く刈り取りたい、みたいな場合にも使用します。

バナー広告、動画広告

サイトやアプリを軸に発信する広告です。
SNS広告との差は難しいですが、表示される媒体が1媒体のみではないって所が大きな差です。

言ってしまえば、あなたが農家だと仮定して、
あなたの作った野菜を個人経営の居酒屋に卸すか、チェーン店に卸すかみたいなところです。

個人経営の居酒屋に卸すと、こだわった料理に使ってくれるし、野菜の紹介とかもしてくれる。

チェーン店に卸すと、全国各地に届けることはできるし、売り上げも圧倒的に伸びる。
だけど各お店でどんな扱いを受けているかが、確認しきれないし、直販は伸びない。

みたいなイメージです。
一長一短なので、バランスだと思います。

目標設定の仕方は?

ざっくりとWEB広告の種類がわかったところで、まず目標を設定しましょう。
実はWEB広告で一番難しいのは目標設定だと思っています。

広告の相談を受けるときに
大体いくらくらい予算があれば広告出せるんですか
と聞かれるのですが、言っちゃえばいくらでも出せるし、目標次第です。

WEB広告にあまり知見がない方をお客さんにする際は
自分たちのビジネスについて大っぴらに話せる方でないとやりにくい且つ失敗するので、
独立してからはかなり選んでいます。

さらにお客さんや上司から提示された目標を真に受けて、
広告を運用すると、あれ?手段が目的に?みたいなことになりがちなので、
しっかりとかみ砕いて、目標の再設定をする必要があります。

僕が目標を立てる際に気にしていることは下記です。

何が目的か

いやそりゃもちろん売上アップでしょ!
ってなるんですけど。そりゃそうです。

けど、広告で拾わなくても取れるお客さんを、
わざわざ広告費払って獲得するのは損だから売り方を考えないといけない。

でその売り方の中で
・今の売り方を進めていくのか。
・新たなイメージ付けをしていきたい。
・新商品をアピールしたい。
・直接購買につなげなくてもいいから、次回検討したときに思い出してほしい。
みたいなサブタイトル的な目的があると思います。
その目的を一つ目標として据え置かないとあれ?ってことになります。

管理画面の数字だけにとらわれない。

これはほんとにやりがちな目標の立て方です。
目標をはっきりするために数値化するのは当たり前です。
しかし、WEB広告だからって、広告の管理画面で見れる情報だけを目標にするのは間違っています。

いくら使って、何件のお問い合わせを獲得する。
これだけを目標にすると、営業を雇うのと変わらなくなってしまいます。

WEB広告はただお問い合わせを獲得するだけでなく、
サイトの閲覧数を伸ばすこともできる。
認知拡大のために使用し、検索Volを増やすこともできる。
ブランドイメージを刷新することもできる。
とにかく便利なツールです。

前項で決めたサブタイトル的目的をうまく活用して、
アナリティクス、サーチコンソール、検索Vol等の数値も目標に組み込みましょう

現実的な目標か

これ意外と大事です。
ある程度の経験則がないと難しいかもしれませんが、
本当にそれが達成できるのか。
達成できなくて当たり前となってしまう可能性のある目標は意味がないです。

達成できたら、どこをさらに改善できるのか、さらに叶えたいサブタイトルはなんなのか
達成できなかったら、何故達成できなかったのか、どうすればいいのか

これを考えられない広告運用者はいりません。
あと全期間同じ目標も頭おかしいです。

全商品サービスで売りやすい時期、売りにくい時期、情勢の影響等
様々な要因で達成できる数値は変わります。

必ず、1か月ごと、2か月ごと等で現実的な目標を立て続け、改善し続けましょう。

使う媒体の選び方は?

次に使う媒体の選び方です。
分かれ道がいくつかあるので、軽く記載します。

予算

いくら使えるかはとても重要です。
成果を維持することを考えると各媒体アッパーがあります。
そのため予算がいくらで目標がこれだから何媒体使う、どこの媒体を使う
みたいな選択肢の狭め方になります。

目的

目的は何ですか?
刈り取り?認知拡大?
コスパが良いのは?あっている課金形式の媒体は?
各目的に対してのストレスのない広告表示形式が取られてるのはどれ?
みたいなところを考えつつ、リサーチかけましょう。

運用者、クリエイティブ制作者の得意不得意は?

運用する人、クリエイティブ制作者が媒体に、慣れているか、
勝ちパターンを知っているかもかなり重要なポイントです。

媒体の勝ちパターンを知っているだけで、そんなに向いていない媒体でも、
それ以上の成果を上げる可能性があります。

チームで改善しやすいのはどの媒体?

前項に少し似てきますが、改善方法を知っていて、スピーディに行動できる媒体は何か。

改善を行いにくい媒体(マイナーサイト等)は扱いにくい且つ成長を止める根本原因になるため、
できるだけ避けるようにしましょう。

目標はどの媒体の特色に合っているか。

結局ここです。
各媒体できるターゲティングが違ったり、ユーザー数が違ったり、様々な特色があります。

自分たちの目標を達成するためにはどんなユーザーにどんな形で届けるのがBESTなのかで選びましょう。

運用の中で見ていくポイントは?

よく聞かれる質問です。
目標によって違いますっていうのが答えなんですけど、
ひとまず見るべきことはたくさんあります。

せっかくなので用語説明含めて、僕が見ている部分説明していきます。

CPA

コストパーアクションの略
お問い合わせやLINE追加、商品購入等、広告から流入するユーザーに
とってほしい行動1回につき、いくら広告費がかかったかという項目です。

どんなに他の数値が良くとも、この数値のバランスが悪いと失敗扱いされます。

CV

コンバージョンの意。
顕在層(または潜在層)が顧客(または見込み顧客)に
コンバージョン(転換)した数を指す。

CPAのAの数と捉えてもいい。

CVR

コンバージョンレートの略
サイトや広告を見た人の中で実際にCVした人の割合を示す数値です。

CVRが低いとユーザーをうまくゴール地点に促せていないという扱いになります。
また、CPAにも直結する数値になるので重要な数値です。

CTR

クリックスルーレートの略
表示された広告をクリックした人の割合を指す言葉です。
ここが低い時は広告をうまく届け切れていない可能性が高いため、
早急に改善を打ちましょう。

CPC、CPM

コストパークリック、コストパーマイルの略
広告をクリックされた際にいくらかかっているか、
広告を1000回表示させたときにいくらかかっているかの意味。

基本的にWEB広告の広告費はオークション形式で決まっているため、
業界、業種、タイミングなどで概算は決まります。

しかし広告のクオリティ、ターゲティングによってある程度調整可能なので、
予算をうまく使うためにも注視しましょう。

アクセス数

これはグーグルアナリティクスで確認できる数値です。
サイトやLPに流入しているユーザーの数を図る数値です。

LPを広告で運用している場合あまり注視しなくても良いですが、
サイトに流入させている場合、その他ページへの流入や直帰率なども併せて分析し、
ユーザーの導線を作れているのか確認する必要があります。

検索Vol

Google広告内のキーワードプランナーやサーチコンソールなどで確認できます。
広告を流すことで、ブランド名、商品名、サービス名の検索数が伸びているのかを確認できます。

認知が一切目標にかかわってこないようであれば、ここは追う必要がありませんが、
WEB広告を運用する以上追っといて損はない数値です。

改善の仕方は?

見るべき数値がわかったら次は改善の方法についてです。
目標達成のためにどこの部分が悪いのか。判断にはある程度の経験則が必要ですが、
一個一個たどることで見当はつくはずなので焦らず一つずつ見ていきましょう。

それでは各数値の改善方法について解説していきます。

CPA、CV数

CPA、CV数が悪い時は他の数値を見ましょう!
CVR、CTRが悪さをしてることがほとんどです。

CVR

ここの改善は重要ですね。
基本的にここを直すときは、ユーザーのモチベーションを意識しましょう。

サイトであればPASONAの法則、AIDMA等ユーザーの心の動かし方等が重要になってきます。
それに加え、そのサイトに流入するきっかけとなった、バナーや広告文等のクリエイティブで
最初からある程度の印象操作が必要になってきます。

CVR改善で手を打つときは、総合的にクリエイティブを判断し、
ユーザー目線でどのクリエイティブが心を動かすのかを意識して、組み換え、改善を行いましょう。

CTR

ここはターゲティングを見直すのと、クリエイティブの修正です。
ターゲティングは、ただほしい顧客に当てるのではなく、
現状の売り上げだけじゃなく将来の売り上げなども考えつつ調整を進めましょう。

クリエイティブに関しては、各媒体に合った形で調整を進めましょう。
ありがちなのは、全媒体同じデザイン、同じ広告文にしてしまうことです。

もちろん初動のABテスト等で行う分にはいいですが、
クリエイティブに当てられる予算が少ない場合、
各媒体の勝ちパターンで作成することをお勧めします。

クリエイティブを修正する際はデザインと訴求点それぞれ3パターンほど作成し、
合計9クリエイティブ用意してABテストとかが無難手です。
なかなか予算的に難しい場合もあるため、予算と相談です。

CPC、CPM

CTR、CVRを改善すれば、ある程度落ちてくる部分ではあります。
それに加えターゲティングを調整することも一つの手です。
人気なターゲットを避ける、ターゲティングを広げてAIに任せる

様々な対応法があるため適宜調整していきましょう。

事業会社が運営する際に必要なことは?

代理店出身者は脳死している場合が多いです。
広告代理店は
どれだけ効率よく運用を進めるのか
を考えないと粗利が取りにくいビジネスモデルです。

そのため全力で運用して広告予算を増やしたとしても、
なかなか採算が合わない難しいモデルです。

そのため、広告代理店から、運用者をリクルーティングする場合、
そこの考えをぶち壊し、利益度外視で必死にPDCAを回すメンタルへ修正させましょう。

もし未経験の方からスタートする場合は、この記事を読んでわからない所を必死に勉強しましょう笑

良い広告代理店の見分け方は?

前項で説明した通り、広告代理店は難しいビジネスモデルです。
しかし効率だけを考える代理店に依頼すると、ただ広告予算を消費されるだけなので、
成長スピードが落ちたり、無駄な広告費を使ってしまったりします。

そのため、利益度外視で全力運用してくれる企業、勝ちパターンを沢山持っていて効率よく成果を出すことができる企業を探しましょう。

ぶっちゃけめちゃくちゃ難しいです。
大手代理店は、予算が少ない案件は提携会社にぶん投げ
小規模会社は、利を出すために疲弊し、まともに運用できない

契約前に見極めることは紹介以外かなり難しいため、
色んな代理店を試してみることをお勧めしています。

契約期間の縛りをできるだけ短くしてもらい、2~3か月間の運用体制、
改善提案などを聞いて判断していきましょう。

最後に

今回はWEB広告について書きました。
実際に自分が対応している内容の始めをツラっと書きました。

広告運用は自社で運用しない限り、WEB広告本来の良さを発揮しにくいです。
良い代理店を捕まえるのは運なので、代理店を使うのであれば、必死に探しましょう。

ではまた。

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